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明石家文書「御年貢の事」其の一

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記事ID:0060435 更新日:2022年6月8日更新

其の一:元禄十二年卯御年貢目録 明石村

『明石家文書』より)

 この年(元禄十二年・1699年)に納めるべき年貢高を指示したもので、差出人と受取人の名前がありませんが地頭役所が名主に宛てたものです。この文書は年貢の算定過程が本年貢と雑税について丁寧に書かれており、また石高に対しての年貢米の割合が年貢取分として示されており参考となるものです。​

原文

明石家文書 御年貢の事 其の一

解読

(解読:鹿嶋古文書学習会)

明石家文書 御年貢の事 其の一 解読

解説

 下表にまとめたように明石村の石高は本田(古文書では「田方」と表記)と新田二カ所を合わせて七十三石余、これに年貢の取分を掛けた取米と更にそれに付加された口米が合わされて村が負担する年貢高となっており、合計で四十一石余に上っています。これは村内の個々の百姓にその耕作面積に合わせて割り当てられました。その年貢米は俵にして三斗八升(0.38石)入りだったので百八俵となり、村の集積所に運び込まれ指定先に搬出されました。
 取米の割合は本田では52%となっているのに比べ新田は47%と低く設定されていたことがわかりますが、石高に対する年貢高は口米も入れると55%にも上りました。

元禄12年卯御年貢目録 明石村
  石高
A

取分
B

取米
(A×B)
C

口米
D

年貢計
(C+D)

俵に換算
(1俵=3斗8升)

単位   石.斗升合  石.斗升合 石.斗升合  石.斗升合   俵.斗升合
本田 63.624 52% 33.084 2.845 35.929   94.209
丑新田   2.196 47%   1.032 0.089  1.121    2.361
亥新田   7.824 47%   3.675 0.316  3.991   10.193
73.644 37.791 3.250 41.041 108.003

 

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