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「熱中症」は、高温多湿な環境に長くいることで、徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。
屋外だけでなく屋内でも発症することもありますので、日頃から熱中症予防を行うことが大切です。
・脱水状態にある人
・高齢者、子ども
・からだに障害のある人
・肥満の人
・過度の衣類を着ている人
・普段から運動をしていない人
・暑さに慣れていない人
・病気の人、体調の悪い人 など
〇高齢者は、温湿度に対する感覚が弱くなるために、室内でも熱中症になることがあります。
〇思春期前の子どもは汗腺をはじめとした体温調節機能が十分に発達していないことや、身長が低く地面に近いために、熱中症のリスクが高くなります。
重症度を判定するときに重要な点は、意識がしっかりしているかどうかです。少しでも意識がおかしい場合には、中等症以上と判断し、病院への搬送が必要です。「意識がない」場合は、すべて重症に分類し、絶対に見逃さないことが重要です。また、必ず誰かが付き添って、状態を見守ってください。
分類 | 症状 |
---|---|
軽症 | ●めまい 「立ちくらみ」という状態で、脳への血流が瞬間的に不十分になったことを示し、”熱失神”と呼ぶこともあります。 ●筋肉痛・筋肉の硬直 筋肉の「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴います。発汗に伴う塩分(ナトリウム)の欠乏により生じます。 ●手足のしびれ・気分の不快 |
中等症 | ●頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感 からだがぐったりする、力が入らない等があり、「いつもと様子が違う」程度のごく軽い意識障害を認めることがあります。 |
重症 |
中等症の症状に加え、 |
熱中症は生命にかかわる病気ですが、予防法を知っていれば発症を防ぐことができます。
・無理をせず、エアコンを利用する等、部屋の温度を調節する
・感染症予防のため、換気扇や窓開放によって換気を確保しつつ、換気後はエアコンの温度設定をこまめに再設定する
・暑い日や時間帯は無理をしない
・急に暑くなった日等は特に注意する
・天気予報や熱中症警戒アラートなどを参考にし、暑い日や時間を避ける
・涼しい室内に入れない場合は、日陰に入る
・風通しを利用する:玄関に網戸、窓とドアなど2か所を開ける
・窓から差し込む日光を遮る:ブラインドやすだれを垂らす、緑のカーテン、日射遮断フィルム
・気化熱を利用する:夕方に打ち水をする
・外部の熱を利用する:反射率の高い素材を使った屋根、屋根裏の換気口
・ゆったりとした衣類にする
・襟元をゆるめて通気する
・吸汗・速乾素材や軽・涼素材の衣類を選ぶ
・炎天下では、輻射(ふくしゃ)熱を吸収する黒色系の素材を避ける
・のどが渇く前に水分補給
・起床時、入浴前後に水分補給
・1日あたり1月2日リットルを目安に
・大量に汗をかいた時は塩分も忘れずに
・麦茶や経口補水液を活用する
・日頃から体温測定、健康チェックをする
・体調が悪いと感じた時は、無理せず自宅で静養
・暑くなり始めの時期から適度に運動を
・水分補給は忘れずに、無理のない範囲にする(「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる強度で毎日30分が目安)
暑さ指数(WBGT)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。暑さ指数(WBGT)は、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に与える影響の大きい、1.湿度、2.日射・輻射など周辺の熱環境、3.気温の3つを取り入れた指標です。暑さ指数(WBGT)は労働環境や運動環境の指針として有効であると認められ、国際的に規格化されています。日本生気象学会では「日常生活に関する指針」を下記のとおり公表しています。
温度基準(Wbgt) | 注意すべき生活活動の目安 | 注意事項 |
---|---|---|
危険(31℃以上) | すべての生活活動でおこる危険性 | 高齢者においては安静状態でも発生する危険性が高い。外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。 |
厳重警戒(28~31℃) | 外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。 | |
警戒(25~28℃) | 中等度以上の生活活動でおこる危険性 | 運動や激しい作業をする際は定期的に充分に休息を取り入れる。 |
注意(25℃未満) | 強い生活活動でおこる危険性 |
一般的に危険性は少ないが激しい運動や重労働には発生する危険性がある。 |
※単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、気温とは異なります。
環境省ホームページでは、各地の暑さ指数や、鹿嶋市の暑さ指数を確認するこができます。
詳しくは、関連リンクの熱中症予防サイト(環境省ホームページ)をご覧ください。
環境省は、熱中症予防対策・暑さへの「気づき」を呼びかけるための効果的な情報発信として、「熱中症警戒アラート」を実施しています。また令和6年4月からは、過去に例のない危険な暑さで、健康に重大な被害が生じるおそれがある場合に「熱中症特別警戒アラート」が発報されることとなりました。
熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境になると予想される日の前日夕方または当日早朝に都道府県ごとに発表されます。また、熱中症特別警戒アラートは、前日14時の県内14点の観測地点すべてがWBGT35以上となると発表されます。その際、市の防災無線等や環境省の熱中症予防情報サイト、気象庁のウェブサイト、報道機関等を通して警戒を呼びかけます。発表されている日には、外出を控える、エアコンを使用する等の熱中症の予防行動を積極的にとりましょう。
♢熱中症(特別)警戒アラートは、環境省のLine公式アカウントでも確認することができます。
熱中症特別警戒アラート発表時には、冷房設備を有する等の要件を満たす指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)を開放します。施設詳細につきましては、「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)の設置」をご覧ください。
【熱中症予防に関する情報】
♦厚労省 熱中症関連情報<外部リンク>
♦厚労省 熱中症予防ための情報・資料サイト<外部リンク>
♦環境省 熱中症予防サイト<外部リンク>
♦スマートフォン版 環境省 熱中症予防情報サイト<外部リンク>
♦携帯サイト版 環境省 熱中症予防サイト<外部リンク>