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ハマナス自生南限地帯

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記事ID:0050147 更新日:2021年3月29日更新

ハマナス自生南限地

名称 ハマナス自生南限地帯
所在地 鹿嶋市大字大小志崎字北藪527-1
寸法 面積:2、493平方メートル
説明

バラ科の植物の画像

ハマナスはバラ科の植物で、茎に鋭い棘を有し、5月~7月頃にかけて紅紫色の美しい花を咲かせます。ハマナス自生南限地帯は、鹿嶋市大字大小志崎の波打ち際から約60m程の内陸にあり、大正11年3月8日に当時の内務省によって国の天然記念物に指定されました。

ハマナスは寒い地域に自生する植物で、北海道や東北地方の海岸には普通に見られる植物ですが、南に行くに従って次第に少なくなります。大小志崎のハマナス自生地は太平洋側の南限の地として、鳥取県鳥取市白兎のハマナス自生地が日本海側の南限地として同時に国の指定になっています。

日本は南北に長いことから、南には熱帯性の植物が、北には寒帯性の植物が国土を覆っていますが、温暖な地域に自生する植物の北限はどこか、寒冷地域に自生する植物の南限はどこか、その境界を明らかにするための調査が大正時代に行われました。内務省の通達により、その分布が分かりやすい蘇鉄(熱帯性の植物)やハマナス(寒帯性の植物)の分布調査が各県で行われたようです。当時、開発や様々な土地利用によって、旧来の自然の境界が不明確になりつつあるという心配もあって、調査で北限・南限の境界を明らかにして保存しようという意図があったようです(参考:内務省編纂『史跡名勝天然記念物保存要目解説 植物の部』大正10年発行)。

内務省編纂『天然記念物 調査報告 植物の部 第2輯』に所収された当時の調査の報告書によれば、ハマナスは花が美しいだけでなく、花びらを日陰に干すと香りが長く保たれ、実を食すこともできるほか、根は薬や染料として用いることができるため、採取されて自生地が減少傾向にあったとも記されています。

ハマナス自生南限地帯の画像

また当時、鹿島郡内で他にもいくつかのハマナス自生地が存在していたようです。大小志崎より南の現鹿嶋市清水地区にも当時はハマナス自生地があったと報告されていますが、大小志崎の方がよりハマナスが密生しており、また人の往来が少なく保存に適した場所ということで、寒帯性の植物であるハマナスの南限の地として大小志崎のハマナス自生地が国の天然記念物として指定を受けました。

大小志崎のハマナス自生南限地は、昭和40年代頃から指定地の周辺環境が変化し、昔より株数がやや少なくなってきてはいますが、今も5月~7月頃にかけてひっそりと紅紫色の美しい花を咲かせています。

(現在の様子を見てみる→ハマナス自生南限地帯観測

避難所混雑状況