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▲鹿島灘産しらす漁 投網
1年通して食べることのできるしらすにも、実は『旬』があることを知っていますか。
茨城県では、9月~10月にかけて獲れる『秋しらす』が、特に脂がのっていて甘味や旨味を存分に味わうことができるといわれています。
▲獲れたての鹿島灘産しらす
また、しらすは茨城県の沿岸漁業の柱と呼ばれるほど水揚げが多く、その中でも特に鹿嶋市、北茨城市、日立市、大洗町の漁獲量が多くなっています。
本特集では、今まさに旬を迎える鹿島灘のしらす漁に密着しました。
夜明け前、まだ真っ暗な漁港に続々と集まった漁師たちは、おのおの慣れた身のこなしで船の点検を済ませ、出航していく。
▲真っ暗な漁港を出発する漁船
▲夜明け前に出発した漁船。漁の前に網を海水で洗う
日が昇る前の淡く美しい色の空が広がるなか、多くの漁船が勢い良く漁場に向かう。
▲鹿島灘の夜明けと漁船 風景
魚群探知機でしらすの群れを見つけ、群れの大きさや方向を予測。無線で他の漁船との情報交換を密に行い、ベストなポイントを見極めてから網を投げ入れる。
▲魚群探知機でしらすの群れを見つける
▲網を投げ入れる
しらすの群れを囲むように周囲を船で回りながら網を引き寄せ、しらすを網の中に追い込む。乗組員たちの見事な連携により、網を投入後、短時間で素早く引き上げられ、きらきらと白銀に輝く透明なしらすは、かごの中で勢い良くぴちぴちと踊る。
▲網を引き上げ、白銀に輝く鹿島灘産しらす
直後に氷と冷却された海水を入れ、しらすを傷つけることのないように手でかき混ぜ、活け締めにする。「氷もそうだが、この冷えた海水を使うことが、しらすを鮮度抜群の状態で保つために改良を重ねた結果なんだ」と乗組員は話す。
▲しらすの入ったかごに氷を入れる
▲氷の入ったしらすのかごに、さらに冷却した海水を入れる
▲氷と冷却した海水を入れたしらすを優しく手でかき混ぜ、しらすを傷付けずに活き締めにする。
鮮度を保ったまま漁港に運ばれたしらすは競りを経て出荷される。
▲漁を終え、漁港に向かう
▲漁港に戻る漁船
▲収穫したシラスを船外へと運ぶ
▲漁港で競りにかけられる鹿島灘産しらす
獲りたてぷりぷりの生しらすを、ふっくら炊けた熱々の新米ごはんにかけた生しらす丼を勢いよく頬張る。鮮度が落ちると苦みが出る生しらすだが、鮮度抜群なものは、生しらす本来の甘味が口いっぱいに広がる。
▲鹿島灘産しらすを使った生しらす丼
獲りたて新鮮なしらすを、職人の技で艶やかな色と綺麗に揃ったまるで芸術品のように加工された釜揚げしらすも負けていない。ほどよい塩加減で甘味・旨味の濃いふわっふわのしらすと新米の組み合わせ。おいしくないはずがない。
▲釜揚げしらす丼
また、9月15日には、鹿島灘のしらすを使ったパスタが地産地消の給食として市立幼稚園・保育園(認定こども園)、市立小・中学校に振る舞われた。給食を頬張る子どもたちには笑顔があふれた。
鹿島灘産しらすの直売所や「生しらす」が食べることのできるお店の紹介は下記からチェック
お店紹介(鹿島灘産しらすの直売所・生しらすを食べることのできるお店)
また、この秋、「かしま食べ物語 第6章」として「鹿島灘産しらす」が取り上げられる。市内で鹿島灘産しらすを堪能できる店舗がまとまっているので、こちらも要チェックだ。
食のフェア かしま食べ物語 第6章【鹿島灘産しらす】<外部リンク>