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鹿島地方に春を告げ人々の健康や豊作を願う鹿島神宮「祭頭祭」が、3月9日、同神宮境内で新型コロナウイルス感染症対策として時間と規模を縮小して開催されました。昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響から祭頭囃が延期され、1年越しの奉納となりました。
当日は、15時から第1駐車場で右方大頭溝口郷の出陣式が行われ、大総督の「出陣」の掛け声とともに、囃人が太鼓の音に合わせて「イヤートホヨトホヤァー」と囃し、樫の棒を組み鳴らしながら境内を進みました。囃人は五色のたすきや色鮮やかな衣装を身にまとい、久しぶりのお祭りに多くの笑顔が溢れました。
約80年ぶりに祭頭囃の奉納に向け、中心となって準備してきた溝口郷祭事委員会事務局の飯田将さんは「地域の人と人との結びつきが薄れている現代において、練習や準備を通じて地域が1つとなっていく様は、鹿島神宮の大神様のお導き。今回、コロナ収束に向けて奉納ができたことは、私たちにとっても喜ばしいこと」と笑顔を見せました。
また、18時からは春季祭が厳かに執り行われ、新型コロナウイルス感染症収束の願いが込められた令和3年の祭頭祭が無事終了しました。