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セアカゴケグモ・ハイイロゴケグモは、特定外来生物に指定されている毒グモです。貨物やコンテナ、建築資材、自動車などに付着して国内に侵入したと考えられており、港湾地区やその隣接地域で多く発見されています。
鹿嶋市内でも令和2年7月11日にセアカゴケグモが発見され、令和5年9月25日にはハイイロゴケグモが発見されました。今後も市内で発見されるおそれがあります。
どちらもおとなしく、攻撃性は弱いとされていますが、咬まれると痛みや発熱が数時間から数日にわたって続き、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などが数週間続くことがあります。
屋外で作業するときは、軍手や手袋などを着用し、発見しても絶対に素手で触らないように注意してください。
・原産地はオーストラリア、中南米。
・全体に光沢のある黒色で、背中に赤い帯状の模様がある。
・攻撃性はないが、触ると咬まれる可能性がある。
・メスのみ毒を持っている。
・オスの体長は約4mm~5mm、メスの体長は約7mm~10mm。
・45都道府県に分布(2019年8月8日現在、環境省)。
セアカゴケグモ(メス・成体)《環境省提供》
・原産地はオーストラリア・中南米。
・腹部の背面に縁取りのある赤褐色の斑紋、腹面に赤色の斑紋があることが大きな特徴だが、色彩はさまざまで変異が多い。
・攻撃性はないが、触ると咬まれる可能性がある。
・メスのみ毒を持っている。
・オスの体長は約6mm~8mm、メスの体長は約12mm~16mm。
・17都道府県に分布(2023年10月10日現在)。
ハイイロゴケグモ《鹿嶋市撮影》
No. | 発見日時 | 発見場所 | 個体情報 | 処置 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 令和2年7月11日 | 大字猿田地内 |
セアカゴケグモ メス(生体) ×1体 |
殺処分済 | 卵のう有 |
2 | 令和2年7月15日 |
No.1と同地内 |
セアカゴケグモ メス(生体) ×1体 メス(死骸) ×1体 |
殺処分済 |
・うち生体で卵のう有 ・市の周辺調査による |
3 | 令和2年8月4日 | No.1と同地内 |
セアカゴケグモ メス(生体)×13体 |
殺処分済 |
・複数個の卵のう有 ・市の駆除処理による |
4 | 令和2年8月4日 | 厨地内 |
セアカゴケグモ メス(死骸)×1体 |
殺処分済 | |
5 | 令和2年9月1日 | No.1と同地内 |
セアカゴケグモ メス(死骸)×10数体 |
殺処分済 |
複数個の卵のう有 |
6 | 令和2年9月3日 | No.1と同地内 |
セアカゴケグモ メス(生体)×19体 |
殺処分済 |
・複数個の卵のう有 ・市の追跡調査による |
7 | 令和5年9月21日 | 泉川地内 |
セアカゴケグモ メス(生体)×1体 |
殺処分済 |
・卵のう無 |
8 | 令和5年9月25日 | 泉川地内 |
ハイイロゴケグモ メス(生体)×1体 |
殺処分済 |
・卵のう無 ・茨城県内初の確認 |
9
|
令和6年9月12日 |
光地内 |
セアカゴケグモ (死骸)×15体 |
殺処分済 | 複数個の卵のう有 |
ゴケグモは日当たりがいい場所や暖かい場所の物陰や隙間に生息しています。
屋外に置かれた物などに付着し、屋内に持ち込まれる可能性もあります。
例:エアコンの室外機の下、排水溝のふたの裏 など
症状として、局所の疼通、熱感、痒感、紅斑、硬結、区域リンパ筋の腫痛があり、通常は数時間から数日間で軽減しますが、脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの症状が数週間継続することがあります。日本ではゴケグモの毒での重症化事例や死亡した事例は報告されていません。
家庭用殺虫剤(ピレスロイド系)が有効です。また、家庭用殺虫剤以外では、熱湯をかける、靴で踏みつぶすなどの方法で駆除してください。
なお、セアカゴケグモ・ハイイロゴケグモを発見したときや駆除したときに、靴の裏に卵のうが挟まっている恐れがありますので、ご注意ください。
万が一咬まれた場合は、早急に医療機関を受診してください。
また、発見した場合は、情報を把握するため、駆除後に鹿嶋市環境政策課(0299-82-2911)または茨城県生物多様性センター(029-301-2940)までご連絡ください。