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火の玉長栖野郎(ひのたまながすやろう)
記事ID:0050217
更新日:2021年3月29日更新
昔むかし、どこからともなく来た罪人が長栖に住みつき、村で悪さをしていました。村人達はたいへん困ってしまい、役人に捕まえてくれるよう頼みましたが、なかなか捕まりません。
しかしある日、大ズウ(おおずう)※に隠れているところを見つかって捕まり、死刑にされました。村人達は「生前には罪を犯しても、その罪を償った。」と亡骸を丁寧に埋葬しました。
それ以来、大ズウあたりでは火の玉が出るようになり、霧の多い夕方に出ると言われ、村人の多くがこの火の玉を目撃したといいます。村人はこの火の玉を「長栖野郎」と呼び、日が落ちても遊んでいる子どもらがいると「長栖野郎が出るから早く家に帰れ。」と驚かして言ったそうです。
※大ズウとは・・・
椎の穴で、中は暗く不気味であったので、男の子の肝試しに用いられ、7歳になったら大ズウをくぐれなければ、紐解きは出来ないと言われていました。