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青塚の弁天様
記事ID:0050212
更新日:2021年3月29日更新
昔むかし、青塚には弁天様がありました。弁天様は美しく、多くの神様達からもてたそうです。その弁天様に思いを寄せる神様の中に「道祖神」がいました。
ある日、道祖神が弁天様のところへ行くと、弁天様は毎度毎度の事に飽き飽きして池の中にもぐって姿を隠してしまいました。道祖神は弁天様がいないので「さては、弁天池にもぐってしまったか」とがっかりして帰ってしまいました。
すると突然大地震が起きて、池の底が割れて水がなくなってしまいました。弁天様は困りはてて、海岸を下り南へ南へと向かい奥野谷(神栖市奥野谷)に辿りつき、奥野谷の弁天様となったということです。
それを知らない道祖神は、「池の水が無くなってしまったので、いつか弁天は帰ってくるだろう」と青塚のお寺の入り口に立って弁天様を待っているのだということです。
また、他の説では弁天様が水のない高台に祀られていたので、旅の行者が見かねて奥野谷まで背負いそこに祀ったとも言われています。