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旧石器時代の遺跡
記事ID:0050022
更新日:2021年3月29日更新
鹿嶋市内の旧石器時代の遺跡「伏見遺跡(ふしみいせき)」は、鹿島神宮の北側、鹿嶋市大字宮中字伏見にあり、その「伏見」という小字名から伏見遺跡(常陸伏見遺跡)と呼ばれています。
この遺跡は、清真学園の建設に伴って昭和51年に発掘調査が行われています。
発掘調査では、旧石器時代の遺物であるナイフ形石器や尖頭器(せんとうき)・石核(せっかく)や剥片(はくへん)などが出土しました。
伏見遺跡から出土した石器は現在のところ年代は確定されていません。考古学者の中には、古い時期で二万四千年前~二万年前、新しい時期で一万九千年前~一万五千年前だろうと考える人もいます。
伏見遺跡から出土した遺物
1 敲き石(たたきいし)
敲き石とは、石器を作る際に石を砕くために用いた石です。
2 剥片(はくへん)
剥片とは、石器の素材となる石塊から剥ぎ取られた破片です。剥片を利用してつくられた石器は剥片石器といわれます。
3 ナイフ形石器
ナイフ形石器とは、ナイフのように鋭利に加工した石器で、動物の皮や肉などを切るのに使用しました。
4 尖頭器(せんとうき)
尖頭器とは、先の尖った石器で槍の先に取り付けて使用しました。
5 掻器(そうき)
掻器とは、縦長の剥片(はくへん)の一端に加工を加え、刃部を作り上げた石器で、皮をなめす際などにひっかくように使用しました。
6 石核(せっかく)
剥片を作るときの残った芯の部分です。
これらの石器を残した旧石器時代の人々が、一万年以上前にこの鹿嶋に住んでいたのですね。