○鹿嶋市特定教育・保育施設等確認指導監査実施要綱

平成31年2月27日

告示第11号

(目的)

第1条 この要綱は,子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号。以下「法」という。)第14条第1項の規定に基づき実施する指導(以下「確認指導」という。)並びに同法第38条から第40条まで及び第50条から第52条までの規定に基づき実施する監査(以下「確認監査」という。)について,必要な事項を定めることにより,特定教育・保育等の質の確保及び施設型給付費等の支給の適正化を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において使用する用語は,法において使用する用語の例によるほか,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 特定教育・保育等 特定教育・保育,特別利用保育,特別利用教育,特定地域型保育,特別利用地域型保育,特定利用地域型保育及び特例保育をいう。

(2) 施設型給付費等 施設型給付費,特例施設型給付費,地域型保育給付費及び特例地域型保育給付費をいう。

(3) 特定教育・保育施設等 特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業者をいう。

(確認指導の方針)

第3条 確認指導は,特定教育・保育施設等に対し,法第33条及び第45条に定める設置者の責務,鹿嶋市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例(平成26年条例第37号。以下「確認基準」という。),特定教育・保育等の提供及び施設の運営に関する基準並びに施設型給付費等の請求等に関する事項について周知徹底させるとともに,過誤・不正の防止を図るため実施する。

(確認指導の形態)

第4条 確認指導の形態は,集団指導及び実地指導とする。

(集団指導の方法等)

第5条 集団指導は,特定教育・保育施設等に対して,内閣府令等の遵守に関して周知徹底を図る必要があると認める場合に,その内容に応じ,対象となる特定教育・保育施設等を選定し,一定の場所に集めて講習等の方法により行う。ただし,新たに確認を受けた特定教育・保育施設等については,概ね1年以内に全てを対象として実施する。

2 市長は,集団指導の対象となる特定教育・保育施設等を決定したときは,あらかじめ集団指導の日時,場所,予定されている指導内容等を文書により当該特定教育・保育施設等に通知する。

(実地指導の方法等)

第6条 実地指導は,基準等の遵守状況,集団指導の状況及び県等が行う認可等に関する事務の状況を勘案して,定期的かつ計画的に実施する。ただし,市長が特に実地指導を要すると判断する場合は,随時に実施することができる。

2 実地指導は,特定教育・保育施設等に対して,関係書類の閲覧,関係者との面談等の方法により行う。

3 市長は,実地指導の対象となる特定教育・保育施設等を決定したときは,あらかじめ実地指導の根拠規定,目的,日時,場所,担当者,準備すべき書類等を文書により当該特定教育・保育施設等に通知する。

4 実地指導は,必要に応じて他の法令に基づく指導等と同時に行うことができる。

5 市長は,実地指導の結果,改善を要する事項がある場合は,軽微なもの等を除き,特定教育・保育施設等に対し文書により通知し,期限を定めて改善報告書を提出させるものとする。

(確認監査への変更)

第7条 実地指導中に次の各号のいずれかに該当する状況を確認した場合は,直ちに確認監査を行うこととする。

(1) 著しい運営基準違反が確認され,当該特定教育・保育施設等を利用する小学校就学前の子どもの生命又は身体の安全に危害を及ぼすおそれがあると判断したとき。

(2) 施設型給付費等の請求に不正又は著しい不当が認められるとき。

(確認監査の方針)

第8条 確認監査は,特定教育・保育施設等について,法第39条,第40条,第51条及び第52条に定める行政上の措置に相当する違反又は施設型給付費等の請求に不正若しくは著しい不当の疑い(以下「違反疑義等」という。)があると認められる場合において,事実関係を的確に把握し,公正かつ適切な措置を採ることを目的として実施する。

(確認監査の方法等)

第9条 確認監査は,次に定める情報を踏まえて,違反疑義等の確認について特に必要があると認めるときに実施するものとする。

(1) 要確認情報

 通報,苦情,相談等に基づく情報(具体的な違反疑義等が把握でき,又は違反が疑われる蓋然性がある場合に限る。)

 施設型給付費等の請求データ等の分析から特異傾向を示す事業者に係る情報

(2) 実地指導において確認した情報 実地指導を行った際に,特定教育・保育施設等について確認した違反疑義等に関する情報

(3) 重大な事故に関する情報 死亡事故等の重大事故の発生又は児童の生命,心身若しくは財産への重大な被害が生じるおそれに関する情報

(4) 意図的な隠ぺい等の悪質な不正が疑われる情報

2 確認監査は,法第38条及び第50条に基づき,特定教育・保育施設等に対し,報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ,出頭を求め,又は確認監査を実施する職員が関係者に対して質問し,若しくは特定教育・保育施設等その他特定教育・保育施設等の運営に関係のある場所に立ち入り,その設備若しくは帳簿書類その他の物件の検査を行う方法により実施する。

(確認監査結果の通知等)

第10条 市長は,確認監査の結果,次条第1号に規定する行政上の措置には至らないが,改善を要すると認められる事項については,特定教育・保育施設等の設置者に対して,その内容を文書により通知するとともに,当該通知した事項に係る改善報告書を提出させるものとする。

(行政上の措置)

第11条 市長は,違反疑義等が認められた場合には,法第39条,第40条,第51条及び第52条の規定に基づき,次の行政上の措置を機動的に行うものとする。

(1) 勧告 特定教育・保育施設等の設置者に,法第39条第1項及び第51条第1項に定める確認基準違反等が認められた場合は,当該特定教育・保育施設等の設置者に対し,期限を定めて,文書により基準の遵守等を行うべきことを勧告することができる。なお,当該特定教育・保育施設等の設置者等は,勧告を受けたときは,期限内に文書により改善報告書を提出するものとする。

(2) 命令 特定教育・保育施設等の設置者が,正当な理由がなくその勧告に係る措置をとらなかった場合は,当該特定教育・保育施設等の設置者に対し,期限を定めて,その勧告に係る措置をとるべきことを命令することができる。命令を行ったときは,その旨を公示するとともに,遅滞なく,その旨を,県知事に通知しなければならない。なお,当該特定教育・保育施設等の設置者は,命令を受けたときは,期限内に文書により改善報告書を提出するものとする。

(3) 確認の取消し等 確認基準違反等の内容が,法第40条第1項及び第52条第1項各号のいずれかに該当する場合においては,当該特定教育・保育施設等に係る確認を取り消し,又は期間を定めてその確認の全部若しくは一部の効力を停止すること(以下「確認の取消し等」という。)ができる。確認の取消し等をしたときは,遅滞なく,当該特定教育・保育施設等の設置者等の名称を県知事に届け出るとともに,これを公示しなければならない。

(聴聞・弁明の機会の付与)

第12条 市長は,監査の結果,当該特定教育・保育施設等の設置者等に対して命令又は確認の取消し等の処分(以下「取消処分等」という。)を行おうとする場合は,監査後,取消処分等の予定者に対して,行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第1項各号の規定に基づき,聴聞又は弁明の機会の付与を行わなければならない(同条第2項各号のいずれかに該当する場合を除く。)

(不正利得の徴収)

第13条 市長は,勧告,命令又は確認の取消し等を行った場合において,当該勧告,命令又は確認の取消し等の基礎となった事実が法第12条第1項に定める偽りその他不正の手段に該当すると認めるときは,同項の規定に基づき,施設型給付費等の全部又は一部を徴収することができる。

2 前項に規定する場合において,同項の規定による不正利得の徴収が命令又は確認の取消し等をした特定教育・保育施設等に係るものであるときは,市長は,法第12条第2項の規定に基づき,当該特定教育・保育施設等から,その支払った額につき返還させるべき額を徴収するほか,その返還させるべき額に100分の40を乗じて得た額を徴収することができるものとする。

(重大事故が発生した特定教育・保育施設等に係る留意点)

第14条 市長は,特定教育・保育施設等における死亡事故等の重大事故に係る検証が実施された場合には,検証の結果を踏まえた再発防止策についての当該特定教育・保育施設等における対応状況等を確認する。

2 市長は,前項の検証が実施された場合,検証の結果については,今後の指導及び監査に反映させる。

(その他)

第15条 この要綱に定めるもののほか,必要な事項は,市長が別に定める。

この告示は,平成31年4月1日から施行する。

鹿嶋市特定教育・保育施設等確認指導監査実施要綱

平成31年2月27日 告示第11号

(平成31年4月1日施行)